不動産相続をするなら名義変更は必ず行おう!その流れと注意点を解説!

不動産相続は、多くの人にとって人生で1度は直面するかもしれない大きなイベントです。

しかし、不動産相続のプロセスには多くの不安や疑問が伴います。
相続手続きの流れや名義変更の方法など、複雑で分かりづらい部分も多く、初心者にはなかなか手強いものがあるためです。

そこで、今回の記事では、不動産相続における基本的な流れと名義変更の重要性、そしてその時に注意すべきポイントについてご紹介します。

□不動産相続の基本的な流れ

不動産相続にはいくつかのステップがありますが、その中でも特に重要な4つの手順を紹介します。

1:相続する不動産を確認する

まずは、相続する不動産が何かを確認することがスタートラインです。
不動産の所在地や権利関係は、登記事項証明書で確認できます。
また、不動産を所有している場合には、固定資産税納税通知書も重要な資料となります。

2:不動産を相続する人を決める

次に、不動産を相続する人を決定します。
遺言書がある場合はその指示に従い、ない場合は相続人同士で遺産分割協議を行います。
協議が成立したら、遺産分割協議書を作成し、相続人全員で署名捺印を行います。

3:相続登記に必要な書類を集める

相続登記には、申請書のほかに、所有権移転を証明するための書類が必要になります。
具体的には、被相続人・相続人の戸籍謄本や遺産分割協議書等が挙げられます。

4:管轄の法務局へ申請する

必要な書類が揃ったら、相続した不動産を管轄する法務局に相続登記を申請します。
申請内容に問題がなければ、法務局から登記識別情報・登記完了通知が発行されます。

これらが、不動産相続の大まかな流れです。

不動産相続は、事前にしっかりと準備をしておくことで、スムーズに手続きを進められます。
特に、相続人間での話し合いは感情が介入しやすいため、事前に適切な知識を身につけ、冷静に対応することが重要です。

□不動産相続で名義変更をすべき3つの理由

不動産相続で名義変更を行うことの重要性を、3つのポイントで解説します。

1:法的保護を強化する

名義変更を行う最大の理由は、法的保護を強化するためです。
名義変更をしないと、相続した不動産に対して権利を行使することが困難になります。
例えば、不動産の売却や抵当権の設定など、名義人の同意が必要な行為を行えません。

これは、相続人の権利を保護するために非常に重要な手続きといえます。

2:相続トラブルの回避

名義変更を行うことで、将来的な相続トラブルを回避できます。
相続人間での合意があっても、それが法的に正式な形で記録されていなければ、後になってから意見の相違が生じることがあるためです。

そこで、名義変更を行うことにより、不動産に対する権利関係を明確にし、トラブルを未然に防げます。

3:財産管理の効率化

名義変更を行うことで、財産管理が効率的になります。

相続によって不動産の共有名義が発生した場合、各相続人が不動産に対して持つ権利は分散するため、不動産の管理や利用に際して複数の相続人の同意を得る必要があり、手続きが煩雑になることがあります。
名義変更によって1人の名義に集約することで、財産管理の効率化を図れるのです。

以上の理由から、不動産相続があった場合には速やかに名義変更を行うことが推奨されます。
特に、法的保護の強化・相続トラブルの回避・財産管理の効率化は、相続手続きにおいて非常に重要な要素です。
名義変更は複雑な手続きを伴う場合がありますが、専門家のアドバイスを得ながら正確に行うことが大切です。

□不動産相続で名義変更する時の注意点

不動産相続で名義変更をする際には、いくつかの注意点があります。
これらのポイントを把握しておくことで、手続きをスムーズに進められます。

1:税金の問題に注意する

名義変更の過程では、相続税や登録免許税、固定資産税といった、さまざまな税金が発生する可能性があります。
これらの税金は、不動産の価値や相続の状況に応じて変動するため、事前に専門家に相談することがおすすめです。

2:書類の不備による手続きの遅延

名義変更に必要な書類に不備があると、手続きが長期化する場合があります。
戸籍謄本や遺産分割協議書・登記申請書などの申請書類を用意し、書類に正確に記入した上で、必要な書類を揃えて提出する必要があります。
不備がある場合は、訂正を求められることがあるため、注意が必要です。

3:相続人間での合意形成

名義変更を行うためには、相続人間での合意が必要です。
遺産分割協議を通じて、不動産の名義変更に関する合意を形成する必要があります。

しかし、相続人間で意見の相違がある場合には、合意形成に時間がかかりやすいため、この点も名義変更の際の重要な注意点といえます。

□まとめ

不動産相続において、名義変更は非常に重要な手続きです。
税金の問題や書類の不備・相続人間での合意形成など、名義変更を行う際にはさまざまな注意点があります。
これらのポイントを正しく理解し、適切な準備を行うことで、名義変更をスムーズに進められます。

適切な準備と対応で、相続に伴うトラブルを未然に防ぎ、財産の適切な承継を目指しましょう。

監修者情報

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アーバンネットワーク株式会社
松本 幸治

代表挨拶