特定空き家とはどういう建物?認定手順や認定基準を紹介します!

空き家の問題は、単に所有者の関心事に留まらない社会的課題です。
特に「特定空き家」と呼ばれる物件は、その放置が周辺環境に悪影響を及ぼすことがあります。

この記事では、特定空き家の認定基準と対応策について、深く掘り下げていきます。
空き家を所有している方、または近隣住民として空き家問題に関心を持つ方はぜひ参考にしてください。

□特定空き家とは?空き家との違いと認定手順をご紹介!

*空き家とは?

空き家とは、長期間にわたり使用されていない建物のことを指します。
具体的には、1年以上無人で、公共サービスが使用されていない状態を指します。
所有者が別の場所に住んでいることも、空き家と判断される要因の一つです。

*特定空き家とは?

特定空き家は、単に使用されていないだけでなく、さまざまな問題を孕んでいます。
放置された空き家は、景観を損ねるだけでなく、安全や衛生上のリスクをもたらすことがあります。
これらの問題を抱える空き家は、特定空き家として認定される可能性が高いのです。

*特定空き家の認定手順をご紹介!

特定空き家の認定は市町村が行います。
空き家特措法に基づき、市町村は空き家の状況を調査し、特定空き家として認定できます。
特定空き家に認定される手順としては以下の通りになっています。

・市町村は計画に基づき、空き家を調査
・マッピングにより空き家の実態を把握
・近隣からの情報や市町村自らが行う調査によって問題のある空き家を特定空き家に認定

特定空き家の認定基準には、保安上の危険や衛生上の問題などが含まれます。
これらの基準に該当する空き家は、特定空き家として認定されることになります。

□特定空き家の認定基準ってなにがある?

特定空き家の認定基準は、具体的に4つの状態に分けられます。
これらの基準を満たす空き家は、特定空き家として認定される可能性が高まります。

1.衛生上有害な状態

衛生上有害な状態とは、建物の破損や不法投棄により衛生的な問題が発生している状態を指します。
例えば、アスベストの飛散や浄化槽の破損、ごみの放置などが該当します。
これらの状態は、周囲の住環境にも悪影響を及ぼす可能性があります。

2.保安上危険な状態

保安上危険な状態とは、建物が倒壊する恐れや、外壁の脱落などの危険がある状態を指します。
老朽化した構造物は、周囲の安全に直接的な脅威をもたらしてしまうのです。
このような状態の空き家は、迅速な対応が求められます。

3.周辺の生活環境を妨げる状態

周辺の生活環境を妨げる状態とは、近隣住民の生活に悪影響を及ぼす状態を指します。
例えば、動物の住み着きによる騒音や、不審者の侵入などが該当します。
これらの問題は地域コミュニティにも影響を与えるため、特に注意が必要です。

4.景観計画に適していない状態

景観計画に適していない状態とは、地域の景観に合わなかったり、管理が行き届いていなかったりする空き家を指します。
例えば、外壁の落書きや窓ガラスの破損などが該当します。
これらの状態は、地域の美観を損ねる要因となり得るのです。

特定空き家の認定基準を理解することは、適切な対応策を講じる上で重要です。

□特定空き家に指定されたらどうする?対応策を紹介します!

特定空き家に指定された場合、さまざまな対応策が考えられます。
これらの対応策は、空き家の状態や所有者の意向に応じて選択されます。

1.空き家を解体して土地活用する

解体費用はかかりますが、空き家を解体することで特定空き家としてのリスクを排除できます。
解体後の土地は、駐車場や建て貸しとして活用することで収益を生むことも可能です。

2.賃貸として貸し出す

築年数が古い家であっても、スローライフを求める人には魅力的な選択肢です。
戸建ての賃貸は供給が少ないため、郊外の場合でも需要が見込めます。
不動産会社と相談し、適切な賃貸戦略を立てることが重要です。

3.売却する

空き家を売却することは、一番手間をかけずに問題を解決する方法です。
立地や条件によっては売りにくい場合もありますが、不動産会社に買い取ってもらう選択肢もあります。
売却は、管理の手間や固定資産税の負担から解放されるメリットがあります。

4.代行会社に管理してもらう

空き家の所有者に代わって、清掃やセキュリティの管理を行う代行会社を利用する方法です。
月に1万円ほどの費用は発生しますが、適切な管理により特定空き家のリスクを軽減できます。
固定資産税や維持修繕費などの年間コストを考慮し、コストパフォーマンスを検討することが大切です。

特定空き家に指定された場合の対応策を理解し、適切な選択を行うことが重要です。
これにより、空き家問題の解決に貢献できる可能性が高まります。

□まとめ

本記事では、空き家と特定空き家の違い、特定空き家の認定基準、特定空き家に指定された
場合の対策について解説しました。
特定空き家は、単に家が長期間使われていないだけでなく、周りの方に迷惑をかける可能性があります。
空き家を所有している方は、当記事を参考にして特定空き家の認定基準について理解し、早めに対策をしましょう。

当社はお客様のご要望に沿って、空き家や使用していない土地の活用法を提案いたします。
空き家でお困りのことがある方は、気軽にご相談ください。

監修者情報

監修者情報

アーバンネットワーク株式会社
松本 幸治

代表挨拶