任意売却後の残債が払えないとどうなるの?対処法をご紹介!

みなさんは、任意売却後の残債が支払えなくなった場合の対処方法をご存じですか。
任意売却を行い、その売却価格で残債を工面できれば問題はありませんが、それでも残債が残る場合は返済を続ける必要があります。
今回は、残債の返済方法や、残債が支払えないことによって発生する影響についてご紹介します。
任意売却後の残債に不安がある方はぜひ参考にしてください。

 

□任意売却を行った後に残債を支払えなくなった場合

任意売却をした後に残債の支払いができない場合は、「個人再生」と「自己破産」を選択できます。

「個人再生」とは、5分の1まで債務額を引き下げ、基本3年で返済する制度のことです。
債務額によって変わりますが、債務額は最大で100万円まで引き下げられます。
これは住宅ローン以外の債務も合算できます。

しかし、個人再生の場合、財産が取り上げられたり、ローン契約時の連帯保証人に請求が届いたりする可能性があります。
また、個人再生を行うためには今後安定した収入が必要なので、申請するのをためらう方もいらっしゃるでしょう。
そのような方は次に紹介する「自己破産」を検討しましょう。

「自己破産」とは裁判所に申し出を行い、残債の支払いを免除してもらう制度のことです。
自己破産は、残債を支払う必要はないものの、一定期間はローンを組むことや、借り入れを行うことができなくなる場合があるので、注意しましょう。

どちらもリスクが生じるものなので、なるべく高い価格で売却を成功させることが大切です。

 

□残債は分割返済が一般的!

任意売却後の残債は分割返済する方法が最も一般的です。
債権者と交渉を行い、合意した金額で毎月返済をします。

分割返済のメリットは以下の通りです。

・所持している車や貴金属などの財産を所持できる
・債権者の合意があれば、分割払いに応じてもらえる
・保証人に迷惑がかかりずらい

一方で分割返済のデメリットは以下の通りです。

・債務額は下がらないため、長期間にわたって支払い続ける必要がある
・万が一、債務の支払いをしている間に死亡した場合、残っている債務は相続される
・住宅ローンの残債以外の債務は減らない

なお、分割返済は、残債の額が少ない方や住宅ローン以外の残債がない方、毎月返済しても生計が成り立つくらいの収入がある方におすすめの方法です。

 

□残債が払えなくなるとどうなるの?

任意売却には残債が発生しますが、売却後に残債が払えなくなった場合どのような影響があるのか解説します。

まず、連帯保証人に残債の請求が行われます。
連帯保証人には、主債務者と同じく催告の抗弁権がなく、一括請求が連帯保証人に届いたら、返済しなければいけません。
催告の抗弁権とは、債権者が連帯保証人に対して残債の請求をした際に、連帯保証人が「まず主債務者に請求するように」と発言することです。
保証人には催告の抗弁権が承認されていますが、連帯保証人には承認されていません。

そのため、もし、残債の返済ができなければ、連帯保証人に迷惑をかける可能性があるので、注意しましょう。
なお、任意売却を行った時点では、連帯保証人に残債の請求が届くことはありません。

次に、信用情報に影響がでることです。
任意売却前に住宅ローンを滞納していた場合は、すでに信用情報に影響がでていますが、住宅ローンをしっかりと支払い続けて任意売却を行った場合、売却後の残債を支払いを行わないと信用情報に影響があるので、注意が必要です。
信用情報に影響がでることで、今後ローンを組みにくくなったり、クレジットカードを作成しづらくなったりする場合があります。

なお、任意売却を行うことについては、信用情報に影響はなく、滞納することで影響がでます。
残債をおよそ2か月以上滞納すると、信用情報に事故情報が記載される可能性が高いでしょう。

最後に、給料や財産が差し押さえられることです。
任意売却後の残債が支払えない場合、強制執行により給料や財産を差し押さえられる可能性があります。
また、財産がない場合でも給与所得の収入があれば、一部のお金が毎月の給料から引かれます。
強制執行をされると生活がより苦しくなることが予想されるので、任意売却後の残債を支払えないとあらかじめ分かっている場合は、売却後に自己破産を検討することをおすすめします。

 

□まとめ

今回は、残債の返済方法や、残債が支払えないことによって発生する影響についてご紹介しました。
任意売却を検討している方は、売却後の返済や生活についてよく考える必要があります。
残債が支払えなくなった場合は以下の影響があることを理解した上で任意売却について考えましょう。

・連帯保証人に残債の請求が届き、大きな負担を与えることになる
・信用情報に影響がでて、ローンが組みにくくなったり、クレジットカードが作成しづらくなったりする
・給料や財産が差し押さえられ、生活が苦しくなる

任意売却後の残債に不安がある方はぜひ当社にお問い合わせください。

監修者情報

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アーバンネットワーク株式会社
松本 幸治

代表挨拶