任意売却と自己破産の違いについて!メリットとデメリットも解説します!

住宅ローンの返済ができなくなった時に、自己破産しか選択肢がないとお考えの方はいらっしゃいませんか。

しかし、住宅ローンが支払えなくなった際の対処方法は自己破産だけでなく、任意売却という方法もあります。
そこで今回は、任意売却と自己破産の違いと、それぞれのメリットとデメリットについてご紹介します。

 

□任意売却と自己破産の違いとは?

まず、任意内客と自己破産の違いを簡単に説明します。

任意売却とは、住宅ローンを支払えなくなった場合、金融機関の同意を得た後に住宅ローンを組んだ不動産を売却し、それで得た代金を住宅ローン返済分に充てる手続きのことです。

一方、自己破産とは債務の返済ができなくなった時に、裁判所に申し立てを行うことで債務の返済を免除してもらう手続きのことです。

 

□それぞれのメリットとデメリット

ここでは、任意売却と自己破産のメリットとデメリットについてご紹介します。
まず、任意売却のメリットについて4つ紹介します。

1つ目は、市場価格と比較的同じ価格で売却できることです。
競売だと、不動産の内部見学ができなかったり吟味する時間が短かったりと、買主によってデメリットが多い状況で売られるので、売却価格が安くなる傾向があります。

しかし、一般的な不動産売却と同じ価格で売却できる任意売却は、競売と比べると高い価格で不動産を売却できる可能性が高いです。

2つ目は、費用の負担が少ないことです。
不動産売却には、登記費用や仲介手数料などの諸費用がかかるため、事前に資金を準備するのは、売主の負担は大きいです。

しかし、任意売却の場合、諸費用は売却の代金から支払われるため、別に代金を用意する必要がありません。

3つ目は、計画的に売却できることです。
任意売却は、いくらで売却したいのか、いつ引っ越しをするかなど、自分の計画にあわせて売却を進められます。

しかし競売にかけられた場合、自分の意思と関係なく自宅を処分されます。

4つ目は、プライバシーが守られることです。
任意売却は一般的な売却とあまり変わらないため、競売に比べるとプライバシーが守られやすい特徴があります。
もし、競売にかけられた場合、競売物件のサイトに不動産の住所や写真などの情報が掲載されます。
不動産の情報がネットに掲載されることで、近所の人に競売にかけられていることを知られるというリスクがあります。

以上のようにメリットがある一方で、住宅ローンの滞納が3か月以上続くと、そのことが信用情報機関に登録されるデメリットがあります。
ローンの借り入れやクレジットカードの発行が難しくなる可能性があるので注意しましょう。

次に自己破産のメリットとデメリットについてです。

自己破産のメリットは、債務の負担がないことです。
住宅ローンだけでなく、その他の借り入れなどの借金を返済する必要がなくなります。
任意売却の場合、不動産の売却価格が住宅ローン返済に充てられますが、支払いきれなかった分は債務として残ります。
ただし、債務はないものの、税金や社会保険料などは自己破産でも支払う必要があります。

自己破産のデメリットは、所有しているほとんどの財産を手放す必要があることです。
家だけでなく、20万円を上回わない価値の財産のものはほとんど処分されます。

 

□任意売却と自己破産のタイミングは?

結論からいうと、自己破産と任意売却の両方を活用する場合は、自己破産の前に任意売却をする方がメリットが大きいです。
その理由は3つあります。

1つ目は、自己破産にかかる負担が小さくなる点です。
自己破産には「同時廃止」と「管財事件」があります。
任意売却をしてから自己破産をする場合、同時廃止が適用され、管財事件に比べて手続きの期間が短く、費用も安く済みます。

2つ目は、任意売却をすることで引っ越し費用を工面できることです。
任意売却は費用の持ち出しが不要のため、売却価格から引っ越し費用を工面できる可能性があります。

3つ目は、任意売却の成功率が上がることです。
自己破産の前に任意売却をすることで、自分の意思が考慮され、市場価格に近い金額で売却できます。
また、業績のある専門会社に任意売却を依頼でき、債権者との連携も取りやすいため、売却成功率が上がります。

一方で、管財事件になった場合は、任意売却がしにくくなります。
その原因として以下の3つが挙げられます。

・破産管財人が不動産を管理するため、売主の意思は考慮されない
・破産管財人に費用が支払われるので売却価格を上げなければいけない
・売却価格が高くなるので買主が見つかりづらい

 

□まとめ

今回は、任意売却と自己破産の違いとそれぞれのメリットとデメリットについてご紹介しました。
任意売却と自己破産の大きな違いは、債務の負担があるかないかです。
住宅ローンの残高があまり残っていない場合は任意売却で完済できますが、そうでない場合は、任意売却ではローンを完済できず、自己破産を考える必要があるでしょう。
もし不動産売却でお困りの方は、当社にお任せください。

監修者情報

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アーバンネットワーク株式会社
松本 幸治

代表挨拶